共同通信社配信の論説が、中國新聞(10月5日)、神奈川新聞(10月5日)、佐賀新聞(10月5日)に掲載
掲載紙面の一部のみ、こちらに掲載します。
「文化支援の意味 まず確認を」
この件は本来であれば、「表現の自由」の問題を論じるまでもなく、一度採択された公共事業については引き受け手である自治体が、予定通り補助金の受け入れと負担分支出と、事業実施をする責任がある、と論じれば足りる。暴力的な脅迫を含む抗議が集中したため、安全確保の配慮から開催内容の一部が中断されたのであれば、警察的対応と安全確認に全力を尽くし、再開するのが当然の成り行きである。危険があることについて事前の申告がなかったという理由で表現自体をふさぐことに正当な理由を見出すことは難しい。むしろ、暴力に屈しない社会を目指すためにこそ、展示再開に向けて最大限の努力をすることが「公」に求められる。
しかし、今回の件は結果的に、そこで終わりにできない「表現の自由」の問題を生じさせてしまった。…
2019-11-01 by
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