NHKニュースWEBにコメント掲載

NHKニュース ミニスカート姿 女性Vチューバ―動画の波紋

NHKニュースWEBの特集ニュース「“ミニスカート姿”女性Vチューバ―動画の波紋」にコメントを提供しました。

(志田コメント部分のみ抜粋)

不適切だと意見を表明することも、削除を要求することも本来自由なはず。

一方、アニメ文化などを愛する人たちからは「抗議されたら公的機関は削除せざるを得ないのだからなんでもかんでも性的消費と言って削除を要求しないで」という声が根強くあるのも事実です。

表現と芸術をめぐる憲法問題が専門の武蔵野美術大学の志田陽子教授に聞きました。

「議員が表現物に意見をしたり削除を求めたりすること自体に法的な問題はない。ただその影響力の大きさは自覚すべきだ。一方、今回千葉県警は、議員から説明や削除を求められ、削除せざるを得なかったのだと推察するが、その選択肢しかなかった組織の体質を変えていく必要がある。削除したことは千葉県警の裁量の範囲内なので法的には問題がないが、公的機関として、どんな目的・経緯で作成しどんな理由で削除したのかという説明責任はあります」

議論を前に進めるためには?

「今回は、最初から議連が「謝罪と削除を求める」としてしまったことで、抗議を受けた側も反射的に削除してしまったと思います。もちろん千葉県警は、理由を説明した上で動画を残す選択肢もあったと思いますが、両者で落としどころを探る議論の場が持たれなかったことが残念です。コミュニケーションとして、最初から削除を求めず、まずは理由を問い、それでも納得できなければ削除を求めるという二段構えでもよかったと思います。表現の自由を専門とする者としては、表現物を残す形で折衷案を見つけてほしいと祈っています」

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