『議会と自治体』2月号に論説掲載

議会と自治体2021年2月号本文冒頭

憲法53条・臨時会召集要求権の意味――日本国憲法における議会制民主主義

日本国憲法53条は、「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。」と定めている。

判決は、憲法53条後段が定める内閣の義務は「法的義務」であること、この義務に違反があったかどうかという問題は司法審査の対象になることを確認したが、原告の請求は棄却、というものだった。

この判決は、大変に意義のある一般論を含んでいるにもかかわらず、憲法53条の存在意義と司法審査制度の存在意義を正しく汲んだ判決とは言い難い。そこで本稿では、日本国憲法が採用している民主主義にとって53条後段の基づく臨時会が決定的に重要な意義を持っていることを確認しようと思う。…

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