朝日新聞デジタルにインタビュー掲載

2020 0206 朝日新聞デジタル 憲法53条訴訟 インタビュー

憲法53条訴訟、憲法学者と考える 議会閉会の英首相に英最高裁は?

記事より、志田談話部分一部抜粋(有料会員限定記事)

臨時国会が召集されないことによる不利益を、国会議員の権利侵害として扱うことに強力に反対しています。あくまで国の機関である内閣と国会の間の権限の問題で、個々の国会議員が権利侵害を主張する余地はない、と。極めて形式的な論理で、表現の自由(憲法21条)や参政権(憲法15条)に基づく政治活動、つまり民主主義を支える活動の最終的な集約点としての国会活動の意味を理解することなく、原告の訴えをスルーすることで、憲法判断を回避しています。(中略)

参政権は統治と人権をつなぐパイプのような存在です。有権者が選挙をし、選挙で職を得た国会議員で議会が成り立ちます。個々の国会議員の活動には、公益に尽くすという面と、自分を送り出した有権者の期待に応えつつ、生身の人間として自己実現を図るという人格的利益も含まれています。国会議員の活動の機会が奪われるとはどういうことか、血の通った解釈が求められていると思います。

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