東京新聞にコメント掲載

東京新聞 2020 0512 夕刊 「ひろしまトリエンナーレ」中止問題 コメント掲載

東京新聞 5月12日夕刊、「ひろしまトリエンナーレ」中止についての芸術監督インタビューの最後に、 以下のコメントを掲載していただきました。

芸術関連法に詳しい武蔵野美術大の志田陽子教授(憲法学)は「文化芸術基本法や文化庁公式サイトには地域経済や観光と連携する可能性も記されているが、表現の自由や作家の自主性の尊重が大前提となる」と指摘する。
「瀬戸内国際芸術祭」などの成功で、近年各地で国際芸術祭を開催する機運が高まった。しかし、実験的な挑戦を通して新たな価値を発見する「現代アート」が忌避され、出展作品がすでに評価の定まった過去の作品へと偏っていくと、「文化財保護」とは異なる「芸術祭」の意義が見失われる、と志田さんは懸念する。
「コロナ禍でアーティストが活動や収入の場を奪われている一方、芸術は人々をつなぐパイプ役として重要性が増している。広島県は批判された新体制を再考し、ネット配信による展示などを今からでも検討できないだろうか」と話す。

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